しのだちぃ

元アートディレクターです、独自のイラストを添えて連日更新しております、、

桜と峠の茶屋


これは書籍ではありません、▲わたしの挿絵です、、



3月の後半になれば桜が咲き、
4月の5日が満開になるのが恒例と思えば
間違いない、これは福岡市のことで、
わたしは、この歳でわざわざ出かけることはしない、、


わたしの桜の記憶と言えば遠い昔のこと、、
当時わたしは10代の後半で、
山合いの盆地に位置する炭鉱町に住んでいた、、


休みになれば、7つほど曲がりくねった
舗装されてない、デコボコだらけの峠をバスはアクセルを
踏み込むたびに黒い排気ガスを出していた、、
この峠のてっぺんまで、わたしは幾度となく出かけた、、





4月になれば峠は桜が咲き乱れ、
ノロノロと走るバスの半開きにした
窓ガラスを白い花びらがいくつも纏わりついた、、
それをわたしは手でつまんだ、、


峠の先に昔ながらの茶屋があった、、
着物にエプロン姿の小綺麗な小母ちゃんが、
うどん、そば、ラムネにサイダーとかを運んでいた、、
他には何もない、とうぜん自販機など存在しない、、


この峠から、
わたしが生まれた育った炭鉱町が一望できた、、
今思えば懐かしい、あの昭和の時代は夢があって、
時も緩やかに流れていた感じがした、、


やはり昭和の時代が何かと懐かしく思える、
この地には、わたしの親兄姉はもうだれ一人いない、、
そんな町だけど、またいつか、この峠を訪ねたい、、





Hey Paula - Paul & Paula (played on guitar by Eric)


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